論考 2017年2月号
トランプ大統領と日本経済スモールサン主宰 立教大学教授山口義行 「11日、安倍首相はトランプ氏所有のゴルフコースをともにプレーし、その“蜜月”ぶりを内外にアピールした」――この報道を受けて、TVワイドショーなどでは安倍外交を評価するコメンテイターたちの声が目立っている。聞こえてくるのは、あたかも「親分に頭を撫でてもらって、よかった!よかった!」と喜んでいるかのようなコメントばかり。そんなコメントを耳にすると、「日本人には“属国意識”が骨の髄まで浸み込んでいるのか」と嘆きたくなる。 しかし、問題は、そんな感情論の範囲にはおさまらない。というのは、近年の日本の歴史を振り返ってみれば明らかなように、日米首脳の“...