スモールサンニュース論考

論考 2016年12月号

「“バブル検証”本」に学ぶ ~『バブル―日本迷走の原点―』『住友銀行秘史』『検証 バブル失政』~スモールサン主宰、立教大学教授山口義行 最近80年代後半の日本のバブル期を振り返る書物が立て続けに出版されている。 バブル崩壊後25年が経過し、「もう時効だろう」ということで、当時「言えなかったこと」「書けなかったこと」が書けるようになったというのが1つの理由である。 しかし、それだけではない。著者たちが日本の現状に対し、バブル期に通じる「危うさ」を感じているということもある。彼らは「警告」を発する意味合いを込めて、バブル当時を振り返ろうとしているのである。 バブル経済の分析を専門分野としてきた私にとってはも...

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