論考 2015年5月号
大阪市「住民投票」に思う!~3つの注目点~スモールサン主宰 立教大学教授 山口義行 「70万5585票」対「69万4844票」――1万票余りという僅差で、橋下大阪市長が推進してきた「大阪都構想」は廃案となった。 「都構想」そのものの正否については、私は独自な見解を持ち合わせていない。したがって、大阪市民が下した結果そのものについて評価を加えようとも思わない。ただ、今回の「住民投票」については、以下の3つの観点から注目すべき事柄だと認識している。 バーター政治 その1つは、仮に「賛成派」が勝利したら、今後安部政権と「維新」との間で政治的 バーター(物々交換)が繰り広げられることになったにちがいないという点である。 「都...