論考 2015年3月号
最年少市長「無罪」判決の意義スモールサン主宰 立教大学教授 山口義行 昨年8月号のこのコーナーで、「しっかり見守りたい! 最年少市長裁判の行方」と題して、岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長が収賄罪で逮捕された事件をとりあげた。 慎重に言葉を選びはしたが、「この事件には冤罪の匂いがする。だから皆さん、裁判の行方をしっかり見守って下さい」というのがその趣旨。 そして、本年3月5日、その藤井市長の裁判に結審が下った。結果は“無罪” ――自分の目に狂いはなかったと思うとともに、過酷な取り調べに屈することなく、逮捕から2か月もの間、蒸し風呂のような拘置所生活にも耐え抜いた藤井氏に、「よくがんばったね」と声をかけたい気持...