論考 2014年7月号
「経済」と「平和」~どういう議論が必要なのか?~スモールサン主宰 立教大学教授 山口義行 「中小企業家しんぶん」(中小企業家同友会全国協議会発行)の本年6月5日号の一面コラム欄に、次のような文章があった。 政治の動きをみると「集団的自衛権」をめぐる従来の憲法解釈とは違う方向に急速に傾き、今後の日本のあり方に不安を持つ国民世論も高まっています。発足以来「平和な社会でのみ中小企業は繁栄できる」ことを基本としてきた私たちも学習と議論が大切でしょう(「中小企業家しんぶん」 6月 5日号) ――そのとおりだと思う。しかし、日本には依然として「平和」や「憲法」の問題について何か発言すると、すぐに「あいつは左翼か、右翼...