論考 2019年10月号
期待と懸念 ~“5Gの時代”を考える~スモールサン主宰、立教大学名誉教授山口義行 本年9月、中国の武漢市が百度(バイドゥ)など3社に対して、5Gを使った世界で初めての自動運転(無人運転が可能なレベル4)の商用サービスの免許を交付した。中国版GPSである「北斗」とファーウェイなどが提供する通信インフラの活用で、「センチメートル単位の位置精度」を実現するという。今回商業運行が認められたのは28キロメートルの公道に限られているが――「限られている」といっても、28キロメートルといえば東京から横浜に達するほどの距離である――、将来は159キロメートルまで延ばし、総面積を90平方キロメートルまで拡大する計画である。 日本ではラグ...