コラム「山口義行のコレが言いたい」2011年4月号
「奪い合う経済」から「分かち合う経済」へ ~電力不足問題が提起したもの~ 大震災がもたらした電力不足。当初政府はいわゆる「計画停電」でこの問題を乗り切ろうとした。しかし、1日数時間の停電が引き起こす経済的な打撃はあまりにも大きい。なんとかこの方式によらずして、電力不足を乗り越えることはできないかと現在さまさまな試みが提起されている。 「輪番操業」の提案 その1つとして注目されているのが、自動車工業会が提案しようとしている「業界別の輪番操業」である。日経新聞はこう報じている。 自動車工業会(志賀俊之会長)は、自動車や電機、素材など主要業界ごとに休日を決めて工場の操業を一斉に止める「業界別の輪番...