インタビュー/景気を読む 2024年8月号
「個人消費に回復の兆し ~『あきらめ型』倒産多発が示す経営環境の厳しさ~」 聞き手 北嶋詩穂(スモールサン事務局) 前回は総務省の「家計調査」で5月の「二人以上の世帯」の「実収入」が実質で前年同月比3.0%のプラスになったことを指摘したんだけど、表2にあるようにそれが6月も3.1%のプラスだった。…ただ、同じ表2の上段にある消費支出(実質)のところをみると、5月も6月も前年同月比でマイナスになっている。つまり、消費はまだ去年の水準にまで回復していない。たしかにGDP統計では前期比――つまり1-3月期と比較して――個人消費はプラスになったけど、まだ低迷期を脱して上り調子になったとは言い難い状況にある。…でも、少しずつ良...