インタビュー/景気を読む 2016年9月号
“緩やかな下降” 続く中小企業景気 ~限界近づく「量的緩和政策」の今後を注視せよ~聞き手 大澤徳(スモールサン事務局) 裏切られた「回復期待」~依然として景気は「低空飛行」~ 大澤 去る13日、財務省が7-9月期の法人企業景気予測調査を発表しました。それによると、表1に明らかなように大企業と中堅企業のBSIが3期ぶりにプラスに転じました。つまり、前年同期と比べて「自社の景況が良くなった」と答えた企業の割合が、「悪くなった」という企業の割合を3期ぶりに上回ったということです。景気が上向いてきたということなのでしょうか。 山口 プラスに転じたといっても、大企業全産業の数値は1.9、中堅企業は0.9だ。つまり、「良くな...