瀧本智恵のシネマ・ノート 2018年7月号
「焼肉ドラゴン」~明日はきっとえぇ日になる~一家族の悲喜こもごも昭和44年、大阪。伊丹空港のそばにバラック小屋が立ち並ぶ集落がある。その一角のホルモン焼き屋は、主の龍吉(キム・サンホ)の名前から「焼肉ドラゴン」と呼ばれ、常連客が集う。妻・英順(イ・ジョンウン)とは子連れの再婚同士。長女・静花(真木よう子)、次女・梨花(井上真央)、三女・美花(桜庭ななみ)、末っ子の長男・時男(大江晋平)の6人家族だ。 梨花は幼馴染の哲男(大泉洋)と結婚。幼い頃の怪我が元で右足の不自由な静花にも優しい恋人ができ、歌手を目指してキャバレーで働く美花は妻子持ちの長谷川と交際中。中学生の時男は学校でイジメに遭っているが...