瀧本智恵のシネマ・ノート　2017年7月号

「しあわせな人生の選択」（原題：Truman）～さよならの前に。～友情舞台はスペイン・マドリード。愛犬・トルーマンと二人暮らしの俳優・フリアン（リカルド・ダリン）の元へ、カナダで大学教授をしている友人・トマス（ハビエル・カマラ）が突然やってくる。末期の肺がんを患うフリアンの具合が良くないことを彼の従姉妹・パウラ（ドロレス・フォンシ）から聞いたからだ。滞在期間は4日間。 フリアンの気がかりはトルーマンの行く末。里親候補の家族との面談、かかりつけの獣医師への挨拶と、忙しく動き回る。そして自分の主治医と治療方針を議論し、葬儀屋も手配する。離れて暮らす息子に会うため、急遽オランダまでの日帰り旅。相変わらず...