瀧本智恵のシネマ・ノート 2014年5月号
「ワレサ 連帯の男」(英題:Walesa.Man of Hope)~身の丈の革命家。~時代に巻き込まれた家族1980年代初頭のある日、イタリアの著名なジャーナリスト、オリアナ・ファラチ(マリア・ロザリオ・オマリオ)はポーランド・グダンスクのレーニン造船所で働く電気工、レフ・ワレサ(ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ)を訪ねる。独立自主管理労働組合「連帯」の初代委員長への取材が目的だ。妻ダヌタ・ワレサ(アグニェシュカ・グロホウスカ)と6人の子供が暮らすアパート。その一室でインタビューが始まる。1970年に起きた食糧暴動をきっかけに「連帯」の運動家となったワレサは止む無くリーダーに押し出されてしまう顛末を語り始める。 1970年、...