瀧本智恵のシネマ・ノート 2012年6月号
「ファミリー・ツリー」(原題/The Descendants)~人生とは、切ることと繋ぐこと。~まさかの危機ハワイ・オアフ島で働く弁護士のマット・キング(ジョージ・クルーニー)。ボートレース中の事故で昏睡状態の妻・エリザベスと二人の娘がいる。 17歳の長女アレックスは思春期真っ只中。10歳の次女スコッティは母の不在で情緒不安定。接し方に戸惑うばかり。仕事一筋、家庭を顧みなかった報いで七転八倒。妻が目を覚ましたら、いい夫、いい父親になると密かに誓う。 だが医師からは、回復は見込めず、別れの準備をと告げられる。寮生活のアレックスを連れ帰ると、彼女は衝撃の告白をする。母の浮気を知って家を出たのだと。やり場のない感情...