金融マンのひとり言 2017年4月号
最後はやっぱり人に貸す 金融庁は金融機関を検査する際の基準となる「金融検査マニュアル」を、導入後約20年で初めて大幅に見直す。銀行の融資内容を厳しく調べて不良債権の処理を迫ってきたが、現在は銀行経営の課題が人口減や低金利下での収益力の強化へと移っていることに対応する。同庁の有識者会議が24日、金融検査マニュアルの見直しを含む、金融行政に関する報告書の原案をまとめた。内容は非公表だが、関係者によると「金融危機時代の手法を継続することの弊害も認められる」と指摘。検査マニュアルを厳格に運用するあまり、銀行が積極的な貸し出しを控えるといった「副作用」が生まれたとしている。金融庁は今後、報告に沿ってマニュ...