金融マンのひとり言　2016年10月号

入るを量りて出づるを制する 中国の礼記に『以三十年之通制国用 量入以為出』（三十年の通を以て、国用を制し、入るを量りて、以て出づるを為す）という故事があります。この言葉は『収入がどれくらいあるかを正確に計算し、それにつり会った計画を立てるべき』と言う意味で、上杉鷹山や二宮尊徳が藩や村の立て直しに用いたことで有名です。 事業を成長発展させるには、顧客を増やし利益や売上を増加させることが必要です。しかしながら、一朝一夕にはいかないものです。特に経済が成熟している環境では容易でなく相当の我慢が必要になります。我慢の時期を耐え抜くには、収入に見合った支出の管理が重要になってきます。管理する上で重要にな...