金融マンのひとり言 2013年12月号
中小企業金融機関不要説の再来 日本の金融機関の貸出残高増加や銀行の中間決算の好調のニュースから異次元量的緩和の効果と評価の声が出てきています。またメガバンクの中間決算の発表でも空前の利益計上と報道されています。 しかしながら銀行の本業(貸出金など)による業務純益は複数行で減少となっています。金融機関は貸出金残高の増加と貸出金利の上昇によって本業の収益が増加します。 通常貸出金残高は毎月返済が進むため、その返済額を上回る貸出を行わない限り残高は増加しません。金融機関によって貸出期間の違いがありますが、平均するとおおよそ10年程度で貸出金は回収されることになります。つまり新たに貸出が実行されなければ...