金融マンのひとり言 2012年8月号
『仕組み』に注目 パナソニックが24年4~6月期黒字化を発表しました。 人員削減等のリストラが奏功とのことです。景気低迷期の大手企業の業績回復発表でよく耳にする言葉です。 関連会社などの出向で本当の意味でのコスト削減になっていないとの批判などもありますが問題はそこではないと思います。 増益の主因が企業のコスト削減であるということが業績回復と本当に言えるのでしょうか。 職を解かれた人は働くことによって体感できる自己の存在意義を失い、法律によって守られているはずの勤労の権利をはく奪されることになります。 このような人が増加するということが社会に好影響をもたらすとは考えにくく、皮肉にもその会社の業績を支え...