教授のコラム/「社長」の言葉「伝わってますか?」第13回
第13回「使える論理」 「回り道」の論理 「どんな論理を組み立てるか」――お客さんと交渉する時も、従業員と対話する時も、皆さんが何かを説得的に語ろうとするならば、どんな論理を組み立てて話すかが決定的に重要になる。今回は「使える論理」の3回目。それは「回り道の論理)」。 以下、拙著『聞かせる技術』(河出書房新社)から―― 「回り道」という論理 「弁証法」と言えばドイツの哲学者ヘーゲルが有名ですが、それを経済学に応用したのがマルクスです。 マルクスというと、共産主義や社会主義を思い出して毛嫌いする人がいますが、そんな風にイデオロギーに縛られて物事を判断していると、たいていは損をします。 実際、マルクスが書いた...