連載/「社長」の言葉「伝わってますか?」3月号
第6回「半径1メートルから始めよ」 前回のこのコーナーでは、入社式の訓辞にこんな「つかみ」はどうだろうかと提案したのだが、覚えておられるだろうか。それは「共感を得られる具体的事実」から話をはじめようというもの。 そこで、話の冒頭にちょっととした「人間ドラマ」を挿入した「訓辞」を例としてあげた。では、なぜ「人間ドラマ」なのか。今回は、その理由について述べている私の文章を紹介する。 以下は、拙著『聞かせる技術』(河出書房新社)からの引用である。 みんな「半径1メートル」で生きている 多くの人たちは、「半径1メートル」という小さな世界の中で暮らしています。極めて限られた範囲のことにしか関心がないと言って...