吉原准教授の中小企業コラム 2023年2月号
「地元企業に就職を決めた理由〜地方における若年女性の就業意識〜」 山形大学人文社会科学部准教授 吉原 元子氏(中小企業論担当) 地方からの若年女性流出 人口移動のタイミングは大学等進学時と就職時に集中し、筆者が住む山形県において若年層(15〜29歳)における転出超過は顕著です。2019年現在、山形県から県外への転出数16,739人のうち、若年層の転出が全体の約56%を占め、特に20〜24歳では女性の転出超過数は男性の1.4倍に上りました。転出先は主に東京圏であり、全体の約4割を占めています。 増田(2014)『地方消滅』は、若年女性人口の減少が人口の再生産力の低下を招き、総人口の減少につながることを指摘したうえで、2010年か...