遠山教授の中小企業コラム 2018年5月号
ものづくり産業は中間層の基盤 立教大学 経済学部教授 遠山恭司(中小企業論担当) みなさんのお住まいの地域には、どのような地場産業があるのでしょうか。 山口義行先生の番組で取り上げたことのある岐阜県関市の刃物や、著名デザイナーの協力を得て産地ブランドを復活させた今治タオルなどが思い浮かびます。全国各地には、特定の製品を集中的に生産する地域、いわゆる産地がたくさんあります。伝統的工芸品を含めると、500以上の産地が存在するといわれています(経済産業省)。 かつて、地場産業はその地域経済において、非常に重要で大きな役割を果たしていましたが、その多くは縮小傾向にあるのは周知の通りです。産地調査(2015年)...