遠山教授の中小企業コラム 2017年12月号
地鶏にまつわるホンモノの地方創生 立教大学 経済学部教授 遠山恭司(中小企業論担当) 日本には、地方性豊かな食材と食文化が全国各地にくまなく存在します。この高度情報化時代になってさえ、すべてを知ることも経験することもかなわないほどの多様性に富んでいます。 ながらく、地鶏といえば3大ブランド地鶏とよばれる名古屋コーチン、比内地鶏、さつま地鶏が和食専門店などで単価の高い料理として提供されてきました。一方、広く普及している鶏肉は、いわゆるブロイラーといわれる大量生産品種が安価に供給されています。それらは両方とも、生産と流通、販売・消費のプロセスがほぼ既存の業界によってコントロールされています。 宮崎県...