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SSゼミ名古屋・8期・第11回
●テーマ●
「2018年の経済動向と中小企業経営」
●講師●
立教大学 名誉教授
スモールサン ゼミ エグゼクティブプロデューサー
山口 義行 氏
●講義内容詳細●
「今」をどう読み解くか――
現在の日本経済は低金利、低失業、低倒産という「ぬるま湯状態」の中にいます。
しかし、日本経済の先行きを少し長い目で見れば、私たちはけっして「安穏」としていられないことに気づきます。
・現在半導体活況を生んでいる「中国特需」の今後は?
・異常な低金利をもたらしている日銀の緩和政策はいつまで?
・AIやEVなど技術革新がもたらす産業構造の変化とは?
――講演では日本を取り巻く構造的な変化に目を向けながら、激動の時代を生き抜くためのキーワードを示します。
【ゼミレポート】
◆最新の景気動向
4〜6月期大企業景況減、4半期ぶり製造業も非製造業もマイナス。要因として、仕事は減っていないがコストが上がっている。
世界情勢は、米国は年4回金利を上げる発表により景気停滞、ヨーロッパも金利を上げる方向であり、景気に急ブレーキがかかっている。
世界経済の流れに日本は引っ張られる。
◆アベノミクスは関係ない好景気 中国の影響力
・列車開通 中国からヨーロッパへの直通
・赤い半導体
・EV化が進み、車のビッグスリーからスモール・ハンドレッドへ
中国からヨーロッパへ陸路での直通運搬ルートができた事から、路線場の国に影響を与えると思われる。
半導体による好景気は、中国が半導体を自国で製造できるようにするためのもの。中国が製造する「赤い半導体」が出回ると景気に変化が起きる。
来年から出回ることが予測されており、来年は、景気転換期となりそう。
EV化が進むことで、自動車業界の競争が進むため、下請けでは生き残れない。
営業はモノを売るのではなく、情報をとってくる事。
◆弁証法 成功の中の失敗、失敗の中の成長
矛盾こそ活力の源、新規ビジネスへの挑戦は矛盾を作り出し、戦うからこそ活力が生まれる。
ビジネスにおいても、新しいビジネスを始めると既存ビジネスとの対立、矛盾が生まれギクシャクするが、活力が生まれる。
新しいことは、始めは無視しても大きくなれば無視できなくなり、統一感が生まれ、分裂から成長、大きな全体の一部におとす事は、発展する上で起こる事。
◆発展には2度の否定がある
新規事業の発展
・一度目の否定:既存の会社のあり方、現状の否定
(自己否定)
・二度目の否定:新規分野の独立の否定、全体的なシステムとして取り込む
(自己を取り戻す)
社員の主体性を引き出す発展
・主体性であることは批判的でもあること
・素直に受け止めるだけでは、理解できない。批判するからこそ、理解し分かり成長する
・1つの意見に対して、意見を出し会う否定、否定案の否定、2度の否定をして納得
◆前進は後退だ〜らせん的に発展する〜
弁証法を言われているヘーゼルの言葉、前に進めば進む程、後ろの事がわかってくる。前進すると過去の思い、理念などの意味がわかってくる。
前に進み、後ろにすすむ。らせん的に発展する。
【懇親会】
恒例の懇親会、講師の山口義行先生、多くの方にご参加いただき、山口義行先生と参加された方々と懇親を深めました。
景況の変化では、中国の動きが日本にも多大な影響を与える事がわかりやすい事例を踏まえてお話があり、中国の動きに注目する必要性を感じました。
弁償法は、前回の山口義行先生のゼミでもお話がありましたが、企業が発展する上で、成長していく過程で必要な事であると思いました。
スモールサン ゼミNAGOYA
サポーター 関上 直人