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SSゼミ名古屋・8期・第6回
◆テーマ
生き残るための経営管理
「どうなる?2018年の日本経済と中小企業経営を読む」
◆講師
株式会社 東京商工リサーチ 取締役 影浦泰一氏
株式会社 東京商工リサーチ 名古屋支社中部情報部 釣場想平氏
●講義内容詳細
第6回のゼミNAGOYAは、
信用調査会社として様々な情報を取り扱う東京商工リサーチから影浦泰一氏をお迎えし、2部構成でご講義頂きます。
1部では2017年の日本及び海外経済の動向と中小企業経営の総括
2部では中部圏の経済さらに2018年の見通しについてお話を伺いました。
【ゼミレポート】
◆倒産数は大きな増加はないが中堅規模の会社も倒産している
2017年度の倒産事情は、50人以上の中堅規模の会社も倒産している。
原因として,売上拡大に意識しすぎたが故に、売掛金が膨れ上がり現金が回らなかった。
また過去からの悪い商習慣を続けてしまい、信用を失う事に繋がってしまったケース、循環取引を行っていた事によるものなど、事例を踏まえてお話がありました。
◆経営者の高齢化
日本企業の経営者の高齢化についてお話がありました。
経営者の年齢層実績データより高齢化が進んでおり、会社を引き継ぐ人がいない事が問題になっている。
またWeb関連、SNS等の情報発信問題も取り上げられていました。
事業別にみた経営者の平均年齢をみても明らかで、昔からある事業は60代、ITや情報関連の事業は20〜30代が多い。
◆自社の力が問われるようになってきている
民事再生法、銀行融資、ローカルベンチマークに関するお話がありました。
民事再生法の申請企業は3年で7割が消滅している。
民事再生をした企業も多くは倒産している状況で人の問題が大きい。
また銀行融資は、信用保証協会が減少している事から、直接銀行とのやり取りする企業は増えており、会社の理念や方針等を示す「ローカルベンチマーク」の必要性が高まっている。
◆倒産した事例から倒産してしまう原因を学ぶ
第2部では、愛知県内の倒産事例のお話を中心に伺いました。
倒産してしまう原因は様々ですが、会社を存続のために、売上や利益ばかりを追っていき甘い話にのってしまった事で倒産に追い込まれてしまった事が多く、真面目で誠実な経営をする必要性のお話がありました。
【懇親会】
懇親会では、講師の影浦氏と釣場氏にもご参加いただき交流を深めました。
今回は、懇親会ながら各テーブルにて真面目な討論をする機会が多く、今ある自社の課題や今の日本経済についてのお話が多くされ、楽しくも学び多き時間となりました。
今回のゼミでは、数々の企業データから現在の日本経済や経営について学び、考える機会になりました。
倒産については、小さな会社だけでなく地元では知名度のある中堅企業でもなくなってしまう事実から、真面目に経営を続ける事の難しさと大切さを感じました。
経営に関する事として、従業員が少ない事は大きな課題であり、なぜ今の状態になっているのか?を日々問いながら経営を行う必要があると思いました。
スモールサン ゼミNAGOYA
Pサポーター 関上 直人