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SSゼミ名古屋・7期・第11回
●テーマ●
「革新と創造で、次代の企業経営を」
●講師●
スモールサン主宰 立教大学名誉教授 山口義行先生
●講義内容●
常に変化する経済の最新状況と今後の見通し、そして今、中小企業は何をすべきなのか、豊富な事例を上げながらわかりやすく解説していただきました。
冒頭にて、山口先生が、立教大学名誉教授になられたお祝いとして、ゼミNAGOYAより、花束贈呈をさせていただきました。
【ゼミレポート】
◆ スモールサンが提唱する3の力
経営者に必要な、読む力・問う力・つなぐ力についてお話がありました。
・ 読む力
業界人が何気なく話をしている事や、メディアや市場からの情報から、なぜそうなったのかを読み解く。
・ 問う力
常に現状を問いただす。今足りないモノは何か?
世の中の変化に対応するため、5%のエリアで新しい事に挑戦すること。
・ つなぐ力
事業、人をつなげる力。今回は有名な会社の事例も踏まえてお話がありました。社歴が長い会社は、守りでなく攻め続けている。
3つの力のうち1番大切なのは「読む力」
政府やメディアの情報は実際と違う内容もあるため、先を読む力が必要。
◆ 人手不足・採用に必要なポイント
多くの中小企業が悩まれている人手不足、採用に必要なポイント。
今の若い世代は、給料がいい、いい事ばかり伝えるだけでは、求人応募をしてこない。
今求人情報に求められているのは、親の信頼が得る、安心感を与える、入社後のイメージができる事。文章のみの説明では難しい。
具体例として、TVメディアの利用、動画でイメージをさせる事。またスモールサンTV出演により、採用に効果が出たお話もありました。
◆ 景況から読む 景気の不安定化
今の景況を見ると景気が一時的に良くなっているように見えますが、実情は違うことを、実例を踏まえてお話がありました。
GDP成長率、異様な成長をしているが、よく見ると5月の連休前による一時的な生産過多によるもの。
アメリカの消費を見ると、車の販売台数が落ち込んでいる中、工作機械は伸びている理由などから、先を読んでいる経営者は、「前半よくても後半は心配」という声が出ている。
◆ プロセスマネジメントで業務改善
業務改善は、漠然と売上UPをしようとするだけではうまくいかない、明確化する事が必要。手法として紹介に上がった「プロセスマネジメント」
業務の細分化、見える化をし、目標達成に必要な事を明確にする事で、売上UPやクレームの未然防止にも繋がり、目標から逆算し必要行動量がわかってくる。
◆ 営業マンの在り方
今の時代に求められる営業、昔の根性論から仕組み論へシフトしている。
お客様の目線に立って考え、今必要なモノを明確にするため、「課題発見」「問題解決」「価値創造」できる必要がある。
営業マンの教育をする上で大切な「やる気にさせる事」、そのために大切な3つのポイントについてお話がありました。
・ 成功をイメージさせる。成功までのステップを見せる。
・ 商品の魅力を伝える。自分が1番のファンになる。
・ とにかく営業マンに成功体験をさせる。
営業は、機能の説明よりも相手にBefore、Afterをイメージさせる事が大切。
◆ 分かるの前に「分ける」をするのが重要
教育をする上で、従業員に分かってもらうために、社長ができる事を「分ける」必要がある。
山口先生の大学授業を生徒が真剣に聞かれている事例から、真剣に聞く利用を分ける事で、何がポイントなのかが分かってくる。
最後に、期待される営業マンの5つのポイントのお話がありました。
1. 求められる(目指すべき)営業マン像
2. なぜ、そのような営業マンが求められるのか?
3. 現実(今の自分)とのギャップ
4. ギャップを埋めるために必要なもの(情報・人脈etc)
5. チェックリスト作り(成長具合を確認するため)
◆懇親会
懇親会では、講師の山口先生にもご参加いただきました。
恒例の質問コーナーでは、山口先生の的を得たお話に、飲み会の席ながら静まる程、話を聞き入る場面もありながら、懇親を深めました。
今回の山口先生の公開ゼミ、景況に加えて、採用や営業マンの在り方についてお話があり、学び多きゼミになりました。
分ける事で見える化をし、仕組み化する事はとても大事だと感じました。
自社の存在意義を問い、新たな発見を楽しみつつ実践していこうと思いました。
スモールサン ゼミNAGOYA
Pサポーター 関上 直人