スモールサンゼミ名古屋

◆テーマ
「中小企業の生き残り戦略と金融動向」

◆講師
有限会社川野コンサルティング・代表取締役 
川野 雅之 氏

少子高齢化に伴う将来及び、現在の人手不足に対して、政府はどのような施策を考えているか?
2017年金融事情と1月のトランプ政権発足から見える今後の日本経済環境、トランプ政権における中小企業への影響。
企業を再建する際に一番大切な事やコツ、高齢者ビジネスの企業再建事例等のお話を伺いました。

【ゼミレポート】


◆    金融庁が注目している「ローカルベンチマーク」
 2016年9月より、以前までの方針を変え、具体的に企業の経営状況を見るため「ローカルベンチマーク」を使用するようになった。
 ベンチマークについては、現在税理士の方も勉強している状況であり、理解している人が少ない。
※ローカルベンチマークは、インターネットより診断ツールをダウンロードする事ができます。

◆    チャレンジする会社だけが応援してもらえる
 今の銀行は、チャレンジする会社にはとても協力的な反面、現状維持をしているだけの会社には消極的になっている。
 売れる、当たると見込める事には挑戦する事。


◆    銀行の統合から見る中小企業への影響
 過去の銀行数の推移をみていくと、都市銀行・地方銀行・信用銀行それぞれの銀行数は減っている。その中、地方銀行だけがあまり減っていない。
 今後、地方銀行は大きな動きが起こる可能性がある。
 また銀行が統合した場合、与信が1つになるため借り入れのチャンスが減る事につながるため、取引先の銀行動向をしっかり見る必要がある。

◆    日本の人口問題 マーケットの減少と人手不足問題
 現在の日本の人口推移を見ると、高齢者の増加と世帯数の増加が起きている事から、国内の消費者減少と人手不足問題が深刻になっていく。
 人手不足問題は、賃金上昇という形で表れています。数字として2016年のパート・アルバイトの平均時給が1,000円突破している事から、人件費高騰から赤字になっている所も出ている。
 実際に、営業時間を短縮する大手デパートや外食産業も出てきている事から、人件費と高齢者の増加が影響を与えていると思われる。

 また外国人労働者も年々増えているものの、外国人労働者の人件費も上がってきているので、どう働き手を確保していくかが大きな課題となる。


◆    トランプ政権が、なぜ世界経済に影響を与えるのか?
 トランプ政権の様々な政策は、世界経済を揺らしている。そのため、景気に波ができるため、チャンスが生まれているのみ。今後どんな影響を与えるのかはトランプ氏の動き次第のため、動きに注目しながらも、自社でできる事を挑戦していく事が大切。

◆    今年度売上を上げていくためのアドバイス
・    今やっている事をすべて捨てて、新しい事をやりなさい。
・    アイデア+スピードが重要
・    2番煎じをしていても未来はない。

 以上のポイントに加えて、何かを始めるのは、異業種に取り組むのが全てではない。また行動に移す時は、数字より先にアクションプランを5つ書き出し、期限を決めて行う事が大切。というお話がありました。


◆懇親会
恒例の懇親会では、講師の川野氏にもご参加いただき、ゼミまとめシートの質問に対する回答もいただきました。
主な質問項目として、「高齢者事業」「オススメの情報収集方法」「人材派遣業の将来性」などについて、お答えいただきました。

 今回のゼミでは、川野先生のお話が直接心にグサリと刺さったゼミでした。
 金融業界の制度の変化、挑戦していかなければ生き残れない分、応援してもらえる事。人手不足はこれからもっと深刻な問題になっていく。
 また、今やっている事をすべて捨てて新しい事をやりなさい。と言われた事が一番の刺激でした。今できている事に固執せず、新しい事に挑戦する大切さを感じたゼミでした。



スモールサン・ゼミNAGOYA
Pサポーター 関上 直人


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