スモールサンゼミ名古屋

信用調査会社として様々な情報を取り扱う東京商工リサーチから影浦泰一取締役をお迎えし、2部構成でご講義頂きます。

1部では2018年の中小企業経営の総括と特に倒産件数が増えたその原因と私達が気をつけなくてはいけない事、更に2019年の日本及び海外経済の動向予想。
2部では中部圏の経済さらに2019年の見通しについてお話しをうかがいます。

講師:東京商工リサーチ 取締役 影浦 泰一 氏
   東京商工リサーチ 名古屋支社中部情報部 釣場 想平 氏
開催日時:2019年1月21日(月)18時20分~
担当プロデューサー:山内税務会計事務所 山内 新人 氏

【ゼミ開催レポート】

第一部


・全国の企業倒産
北海道・関東・近畿が多少減少しているが、中部地区が増えている。
サービス業を主体とした、観光業、飲食業、広告業などが多い。
過去に震災地区は、補助金や助成金の減額による倒産が目立った。

・倒産形態について
法的倒産が多い。事情として人材問題が大きい。
能力高い方がどんどん抜けてしまい、仕事できない方が残ってしまい悪循環になる傾向にある。

・ネット業者の倒産
2015年来、件数と負債総額が増加。
ネットは必要とされるものの、工夫をしなければ生き残れない。
こだわり強いものにはお金を出すが、それ以外は出し渋りする傾向が強まっている。

・業種別貸出金状況
銀行から貸してもらえない会社が20万社以上あると言われている。
個人への貸付金も多い。
不動産融資は、全体的に控えている。今までは多かったが下がってくると思われる。
医療・福祉業界の貸出金、一時多かったが2年前より減少している。
これから高齢者が増えると見込まれるが、人が集まらないのが問題。

第二部


第2部では、東京商工リサーチ 名古屋支社中部情報部に釣場 想平氏より愛知県を中心としたお話をしていただきました。

・東海三県の動向
法人の倒産は減っているが、個人事業の倒産が増えている。
サービス業が特に目立って増加。
個人事業の廃業は、高齢の方が多い。
若者は、学校を卒業して就職する傾向が強まっている。後継者がいない企業が増える流れがあり、事業承継ができず倒産、経営者自身が高齢となり事業を終わらせるケースが多い。

債権状況について、全国の中で、中部地区のみリスク債権が異様に多い。
全国に先駆けて金融機関による貸出債権の引当が進んでいる可能性がある。

人手不足への対応、金融機関の動向、自社の魅力を引き上げる。
あと1年なんとか好調を維持できるか?
今年1年、特に上半期は重要。

懇親会


懇親会では、講師の影浦氏と釣場氏にもご参加いただき交流を深めました。
今回は、懇親会ながら各テーブルにて真面目な討論をする機会が多く、今ある自社の課題や今の日本経済についてのお話が多くされ、楽しくも学び多き時間となりました。

今回のゼミでは、数々の企業データから現在の日本経済や経営について学び、考える機会になりました。
倒産事情の中であがった人材問題、経済状況や環境の変化もある中、人がいないと厳しいと感じました。
中部地区は、他の地域と違う点がある事が数字からの原因分析で明確になり、地域にあった動きをする必要性があると思いました。



スモールサン ゼミNAGOYA
Pサポーター 関上 直人


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