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SSゼミ岐阜・2期・第10回「モノづくりの現場からの最新レポート」
“技術をいかにビジネスにするか”の研究者、摂南大学経済学部教授の野長瀬裕二氏を招き、
年間200社以上の会社を訪問され、モノ作り企業の現場を見られる中で、
IoTやAIなど最新のICT技術がどのように活用されているのかについてお話しいただきます。
講師:摂南大学経済学部教授 TAMA協会会長 野長瀬裕二氏
実施日時:2019年7月25日(木)18時30分~
担当プロデューサー:山内税務会計事務所 山内 新人 氏
ゼミレポート
◆自動車関連のPBRから見る現状
PBRとは:株価÷一株あたりの純資産
数字が大きい方が、純資産をもっていて優良
平均値、日本は1.3前後に対し、米国企業は3.3。
◆世界中の国家が金利緩和している
米国、中国韓国、欧州など、資金が右往左往している感じ。
お金を抱えてどこに投資をするかを悩んでいる人がいる気がする。
お金の行き場所次第で、低迷しているメーカーが一気に上がる可能性はある。
◆自動車産業へ高まる生産性向上の圧力
部品メーカーのPBRは、平均より低い企業が多い。
中国の景気後退により、さらに株価は低下し買収の対象となりやすくなる中、生産性向上の圧力。
特に部品産業に、再編、選択と集中の圧力がある。
◆戦後の歴史に注目
今起きていることは、高度成長時代の出来事を見ると気づくことが多い。
ホルムズ海峡、米国が守っていてメリットあるのは、中国と日本。
米国は、国内で油田などエネルギー供給が可能。
◆ドイツ銀行問題
筆頭株主が中国の人であり、経営状況が悪く下手すると破綻。
フォルクスワーゲンがメインバンクであり危険。
もし仮に、欧州のどこかの国がデフォルトすると複合効果。
2019年度は、前向きな投資と断捨離のチャンス。
◆イタリア中小企業的な生き方
イタリア北部である、ファミリービジネスから分裂していくタイプで起業する文化がある。
設備投資はほどほどにして、利益率を高めて、小さいままでキャッシュフローの比率を高める方式を取っている。
細かい管理は苦手だが、創造性があるイタリアの中小企業、こうした生き方も1つの生き方である。
懇親会
懇親会には、講師の野長瀬氏にもご参加いただき、モノづくりの現状や世界経済に関するお話を交えながら懇親を深めました。
まとめ
今回のゼミでは、日本と海外の製造業の現状が資産の視点からわかり、生産性向上の必要があると思いました。また、世界経済の観点からお話から今年は断捨離のチャンスである事を感じました。
成長は、必ずしも規模を大きくする事ではないこと。イタリアの中小企業のあり方は、多様化している今、1つの選択肢であると思いました。
ゼミGIFU サポーター
関上 直人